そよ

精選版 日本国語大辞典 「そよ」の意味・読み・例文・類語

そ‐よ

感動
① ふと思い出したり相づちをうったりするときにいう語。それそれ。それよ。
※宇津保(970‐999頃)楼上上「そよ、それにつけてもの思はせ奉りけんを思ふに、いと苦しうなむ」
歌謡のはやしことば。
風俗歌(9C前‐11C中か)小車小車錦の 紐解かむ 宵入を忍ばせ夫 よやな 我忍ばせ子 我忍ばせ 曾与(ソヨ)

そよ

[1] 〘副〙 (多く「と」を伴って用いる) しずかに風の吹く音、また、物が触れあってたてるかすかな音などを表わす語。
万葉(8C後)一二・二八八五「さ夜更けて妹を思ひ出でしきたへの枕も衣世(ソヨ)に歎きつるかも」
古本説話集(1130頃か)六八「やがて出づるに、後にそよと鳴りて、人の気色、足音す」
[2] 〘名〙 風のことをいう山ことば。〔随筆北越雪譜(1836‐42)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「そよ」の意味・読み・例文・類語

そよ[副]

[副]風がかすかに吹くさま。また、物が揺れてたてるかすかな音などを表す語。「風がそよとも吹かない」
「負ひ征箭そやの―と鳴るまで」〈・四三九八〉
[類語]ひゅうびゅうぴゅうひゅっとびゅんびゅんひゅうひゅうびゅうびゅうぴゅうぴゅうそよそよさわさわざわざわさやさやさらさらはたはたばたばた

そ‐よ[感]

[感]ふと思い出したときや、あいづちを打つときなどに用いる語。そうだ。そうそう。それそれ。→そよや
御前にこそわりなくおぼさるらめと言へば、―、などかうはとて」〈夕顔

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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