ぞっこん

精選版 日本国語大辞典 「ぞっこん」の意味・読み・例文・類語

ぞっ‐こん

(古くは「そっこん」)
[1] 〘名〙 心の底。しんそこ。
※両足院本毛詩抄(1535頃)一〇「そっこんから燕せらるるぞ」
[2] 〘副〙 しんそこから。心から。まったく。
※古活字本荘子抄(1620頃)一〇「人には云い勝ともそっこん心には服せざるなり」
歌舞伎・侠客五雁金(1794)序幕滝川に属懇(ゾクコン)惚れた角左衛門が」
[3] 〘形動〙 惚れて全く心を奪われるさま。
婦系図(1907)〈泉鏡花〉前「其のぞっこんであった男が」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ぞっこん」の意味・読み・例文・類語

ぞっ‐こん

《古くは「そっこん」》
[形動]心底からほれ込んでいるさま。「彼は彼女ぞっこんだ」
[副]心から。まったく。「ぞっこんほれ込む」
[名]心の底。しんそこ。
「ああ―から嬉しかろ」〈浄・関八州繋馬〉
[類語]魅せられる引かされる無性にやたらむやみみだりむやみやたらめったやたらめったやみくもあまり無下に後先なし無謀無鉄砲めくら滅法盲目的後先見ず向こう見ず命知らず破れかぶれやけ自暴自棄ふてくされるやけくそやけっぱち自棄捨て鉢八方破れ無軌道放埒ほうらつ放縦放逸奔放野放図勝手次第好き勝手ほしいまま切実切切痛切つくづくつらつらひしひししみじみこころからしんから心が動くこよなくじいん度外れめっぽう途方もない途轍とてつもない桁違い過度すごくひどいはなはだこの上ないとても特別ことさらひたすら

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android