だれる

精選版 日本国語大辞典 「だれる」の意味・読み・例文・類語

だ・れる

〘自ラ下一〙
① 物事の状態や調子にしまりがなくなる。また、気持がゆるむ。物事に対して緊張を欠く。だらける。
※土(1910)〈長塚節〉一三「太鼓倦怠(ダレ)れば『太鼓が疎かぢゃ踊もおろかだ』と口々に促(いなが)し」
② 興味がうすらいで退屈する。飽きを催す。特に芝居寄席などで、客が倦怠を感じる。
※茶番狂言早合点(1821‐24)初「だれる。あまり長口上か又は趣向理屈過てさみしくなり、見物あきはつるをいふ」
③ はりあいがなくなる。手持ちぶさたになる。
※新内・与話情浮名横櫛(源氏店)(1868‐70頃か)「ヤイこっちへ入れや、俺がだれらあなあ」
生気鮮度などが低下する。
※改正増補和英語林集成(1886)「サカナガ dareta(ダレタ)
相場の伸びがにぶり下落ぎみになる。また、市場に活気がなくなる。
※雑俳・川柳評万句合‐明和五(1768)松五「大南米やの舛て弐はいだれ」
⑥ 女に夢中になる。ほれる。
落語辰巳辻占(1896)〈四代目橘家円喬〉「深川女郎にだれやアがったな」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「だれる」の意味・読み・例文・類語

だ・れる

[動ラ下一]
気持ちなどがゆるんで、しまりがなくなる。緊張感がなくなる。だらける。「生活態度が―・れる」「試合途中で―・れる」
あきて退屈する。「観客が―・れる」
相場に活気がなくなり、やや安くなる。
[類語]たるむ緩む緩めるだらけるたゆむたがが緩む

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android