ちくと

精選版 日本国語大辞典

ちく‐と

〘副〙

① 「ちと（些）」のくだけたいい方。ちょっと。ちくっと。

※咄本・醒睡笑（1628）三「坊主と弟子といひ談じてつねづね愚人をあひしらひし、その風をあてことにし、ちくと文字のある客の時弟子出でてはばからず」

※洒落本・世説新語茶（1776‐77か）変語「姉さんちくと上るべいかの」

② ＝ちくっと①

※一夜（1905）〈夏目漱石〉「蚊遣火が消えて、〈略〉頸筋のあたりをちくと刺す」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

ちく‐と

［副］
１ 針などでちょっと刺すさま。ちくりと。ちくっと。
「蚊遣火が消えて…頸筋のあたりを―刺す」〈漱石・一夜〉
２ 少しばかり。ちょっと。ちと。
「小銭せんがあらば、―貸さんせ」〈滑・膝栗毛・五〉

出典　小学館

普及版 字通

【逐】ちくと

逐鹿。

字通「逐」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」