てんつつ(読み)テンツツ

デジタル大辞泉 「てんつつ」の意味・読み・例文・類語

てん‐つつ

三味線の音から》歌舞伎下座音楽の一。時代物世話物世話がかった場面で、人物の忙しい出入りに用いる二上にあが合方

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「てんつつ」の意味・読み・例文・類語

てん‐つつ

[1] 〘副〙 三味線の音を表わす語。
[2] 〘名〙 歌舞伎下座音楽の一つ。三味線の音テンツツを繰り返す二上りの合方。脇三味線が地を弾くと立(たて)三味線が替手を弾いて変化をつける。人物が忙しく出入りする時に用いる。
※歌舞伎・助六廓夜桜(1779)「トてんつつになり、花道より七兵衛白酒の荷をかたげ出て来て、花道の中程に留まる」

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世界大百科事典(旧版)内のてんつつの言及

【歌舞伎】より

…また,その囃子。 てんつつ人物の忙しい出入りに用いられる合方。曲名の由来は弾き出しの口三味線による。…

※「てんつつ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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