とする(読み)トスル

デジタル大辞泉 「とする」の意味・読み・例文・類語

と◦する

[連語]
…と仮定する。「ここに川がある―◦する」
…と考える。…と判断する。「彼の意見をよし―◦する者」
(「む」「う」「よう」などにつづけて)ちょうど…しようとする。「出かけよう―◦した」→むとす
「ふねに乗りなむ―◦す」〈土佐

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「とする」の意味・読み・例文・類語

と する

① (推量助動詞「む(ん)」「う・よう」などにつづけて) ある動作・行為をまさにしようと意図する、または、近い将来に、ある事態が成り立ちそうであるの意を表わす。
※西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)二「無量劫に諦に思惟せむとすれば、能く徳海の岸を知るひとは有ること無し」
※土左(935頃)承平四年一二月二七日「しほ満ちぬ。風も吹きぬべしとさわげば、ふねにのりなんとす」
② 前の叙述における判断を確認・強調する。
(イ) …と決める。…と判断する。
※西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)一「是等の如き人を上首と為(せり)
源氏(1001‐14頃)薄雲「かやうに忍びたらむ事をば、いかでか伝へ知るやうのあらむとする」
(ロ) …にする。…ということにする。
伊勢物語(10C前)九「もとより友とする人、ひとりふたりしていきけり」
仮定条件を示すときに用いる。…と仮定する。…としておく。
※現代大辞典(1922)〈木川堀田小堀・阪部〉新学説主義思想「因果律(イングヮリツ)〈略〉例へば〈略〉と云ふたとする」

と‐・する

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