とと

精選版 日本国語大辞典 「とと」の意味・読み・例文・類語

とと

[1] 〘感動〙 鶏や鳩などを呼ぶ時に発することば。とっと。
浮世草子本朝二十不孝(1686)四「膝の上に抱あげ、鶏々(トトトト)ゆふれども渧(な)きやまず」
[2] 〘名〙
① 魚をいう幼児語、または女房詞。〔黒本本節用集(室町)〕
② 鶏や鳩、時には犬の子や猫などをいう幼児語。
※俳諧・犬子集(1633)一四「ととよかよ朝夕にいふ 鶏や犬飼事をのふにして〈貞徳〉」

とと

〘接助〙 「つつ」に相当する上代東国方言。
万葉(8C後)二〇・四四二一「我が行きの息づくしかば足柄の峰這ほ雲を見等登(トト)偲はね」
[補注]上代の中央語と東国語との間には母音の〔u〕と〔o〕に対応関係がある。「古事記‐中・歌謡」の「眉→マヨ」、「万葉‐四四二一」の「這ふ→ハホ」など。「とと」もこれらと同様のものと思われる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「とと」の意味・読み・例文・類語

とと

魚・鳥をいう幼児語。おとと。

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普及版 字通 「とと」の読み・字形・画数・意味

】とと

露の多いさま。

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