どう
※ロドリゲス日本大文典(1604‐08)「Dǒxô(ダウショウ) カウショウ」
※虎明本狂言・宝の槌(室町末‐近世初)「久しひ事じゃによって、隠蓑かくれ笠はどちへどうなったやら」
※
浄瑠璃・夕霧阿波鳴渡(1712頃)上「命つないでたまさかに逢ふてこなさに甘ようと、思ふ所を逆様な、こりゃ酷ら
しいどふぞいの」
※
狂言記・
八句連歌(1660)「どうおっしゃれても、今日はなりませぬ」
※浄瑠璃・大経師昔暦(1715)中「上を軽しめた慮外者、どふしても大事ないと〈略〉
片息に成る程ぶちのめされ」
④ 呼びかけて相手の気分、
意向を軽く問い確かめ、物を勧めたりするときに用いる。いかが。いかがですか。
※竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈
長与善郎〉竹沢先生富士を観る「『もう一杯どう』と立ったまま訊かれた」
どう
〘
感動〙 牛・馬をひくときのかけ声。進めたり停止させたりする時の
掛け声で、一般には「どうどう」と二度繰り返すことが多く、また、特に「しい」と対応して停止させる時に用いる。〔文明本節用集(室町中)〕
※虎寛本狂言・
止動方角(室町末‐近世初)「『どうどうどう』『是は御自身牽せられて御ざるの』」
どう
※浄瑠璃・心中天の
網島(1720)上「扨はぬすみほざいたな、ヤいき掏盗
(ずり)め、どうずりめ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「どう」の意味・読み・例文・類語
どう[接頭]
[接頭]
1 名詞などに付いて、ののしる気持ちをこめていうのに用いる。
「や、いき掏盗め、―ずりめ」〈浄・天の網島〉
2 名詞や形容詞に付いて、まさにそれに相当するものであることを強調していうのに用いる。
「―しぶとい女郎め、どうで一応ではぬかすまい」〈伎・児雷也〉
[補説]接頭語「ど」のもとの形かという。
どう[感]
[感]馬を制止するときに発するかけ声。「はいどう、どう」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
世界大百科事典(旧版)内のどうの言及
【漁具】より
…はえなわ釣具は,浮はえなわ具,底はえなわ具,立縄具に分けられる。こういった分類に加えて,餌をつけるかつけないか,また擬餌を使うかどうかでも分けられる。最近は自動イカ釣機やカツオ釣機も出現しているが,漁法の中で個人的な技能の熟練を最も必要とするのが釣りで,そのため対象により,漁場により,季節により,生物の生態に合わせてきめ細かいくふうが施される。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」