デジタル大辞泉
「どんちゃん」の意味・読み・例文・類語
どん‐ちゃん
[名]
1 鉦・太鼓・三味線などの鳴り物入りで騒ぐこと。
2 戦乱などの騒ぎ。
「軍がはじまるという噂じゃが…―は真平真平」〈逍遥・桐一葉〉
[副]鉦や太鼓を打ち鳴らす音を表す語。また、鳴り物入りで歌ったり踊ったりして遊び騒ぐ音や、そのさまを表す語。
「――遠くから囃している」〈漱石・三四郎〉
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どん‐ちゃん
[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 太鼓と鉦(かね)をいっしょに打ち鳴らす音を表わす語。
※
浄瑠璃・比良嶽雪見陣立(1786)四「鐘太鞁を
どんちゃんどんちゃんと叩
(たたか)ぬと」
② 入り乱れてたたかうさま、心が乱れ騒ぐさま、などを表わす語。
※浄瑠璃・
車還合戦桜(1733)三「心は太鼓鐘よりどんちゃんします」
③
鳴物入りではやしたて、
大声で歌いなどして、遊び騒ぐさまを表わす語。どんちき。
※三四郎(1908)〈
夏目漱石〉四「どんちゃんどんちゃん遠くから囃してゐる」
[2] 〘名〙
① 歌舞伎下座音楽の一つ。
修羅や戦乱の場面で、太鼓や鐘の音を入り混ぜて騒がしくすること。どんじゃん。
遠寄せ。
※歌舞伎・時桔梗出世請状(1808)三幕「『早行け』『ハッ』トどんちゃん烈しく」
※桐一葉(1894‐95)〈
坪内逍遙〉四「軍がはじまるといふ噂ぢゃが、イヤモどんちゃんは真平真平」
③ 鳴物入りでするにぎやかな
遊興。どんちゃん騒ぎ。
※続々鳩翁道話(1838)二「
酒肴とどんちゃんとで、日を暮さうと存じましたが」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
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