なんぞ(読み)ナンゾ

デジタル大辞泉 「なんぞ」の意味・読み・例文・類語

なんぞ[副助]

[副助]代名詞「なに」に副助詞「ぞ」の付いた「なにぞ」の音変化》名詞、名詞に準じる語、活用語連用形一部助詞などに付く。ある事物を例示する意を表す。など。「お茶なんぞ飲んでいきましょうよ」「病気なんぞしてたまるか」
[補説]「なんぞ」は中世後期以降用いられ、現代語では、「なぞ」「なんか」と同じく、くだけた表現に用いられる。
[類語]などでもとかなんかなんてなぞ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「なんぞ」の意味・読み・例文・類語

なん‐ぞ

〘副助〙 (「なにぞ」の変化した語) =など(等)
史記抄(1477)八「蘭池も道旁にあるかなんそするほどに」
滑稽本浮世風呂(1809‐13)四「おれがけんかなんぞをするもんか」
[語誌]はじめ副助詞「か」に下接して「…かなんぞ」の形で用いられた。これは、まだ形式名詞であるとする説〔此島正年「国語助詞の研究」〕もあるが、中古からみられる副助詞「なんど」との類似、それからくる類推関係などを考慮し、副助詞とする。「なんぞ」は「なぞ」とも変化して江戸時代に多く使われるがその後発生した「なんか」によって次第にとってかわられる。

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普及版 字通 「なんぞ」の読み・字形・画数・意味

【何】なんぞ

どうして。

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