のめす(読み)ノメス

デジタル大辞泉 「のめす」の意味・読み・例文・類語

のめ・す

[動サ五(四)]
前へ倒す。のめらせる。「突いて―・す」
動詞の連用形のあとに付いて、その行為を徹底的にする意を表す。「打ち―・す」「しゃれ―・す」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「のめす」の意味・読み・例文・類語

のめ・す

〘他サ五(四)〙
[一]
① のめるようにさせる。前へ倒す。ころばせる。のめらせる。
② だます。たぶらかす。→かきのめす
洒落本・嘉和美多里(1801)「そんなにのめしても今時のお客はそふはいかねヱ」
③ (「くいのめす」の略か) さかんに食べる。日光山輪王寺三仏堂で、五月二日に行なう修験道行事である強飯式(ごうはんしき)の際、強飯僧が受者に膳を勧めるとき、「のめせ」「のめそう」などということから。
※俳諧・広原海(1703)四「能くのめせとは日光の責詞」
[二] 補助動詞として用いる。動詞の連用形に付いて徹底的にその行為をする意を表わす。すっかり…する。
浄瑠璃・山崎与次兵衛寿の門松(1718)下「打のめしても腹いねど」
※歌舞伎・四天王楓江戸粧(1804)二番目彼奴焼餠にゃア手こずりのめした」

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