はしたなむ（読み）ハシタナム

デジタル大辞泉

はした‐な・む

［動マ下二］
１ きまりの悪い思いをさせる。
「心を合はせて、―・め煩はせ給ふ時も多かり」〈源・桐壺〉
２ きびしくたしなめる。
「あなものぐるほしと―・めさし放たむにも」〈源・宿木〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

はしたな‐・む

〘他マ下二〙 はしたないと思うような状態にさせる。

① 途方に暮れさせる。困らせる。恥をかかせる。軽んじる。

※源氏（1001‐14頃）桐壺「こなたかなた心を合はせて、はしたなめ煩はせ給ふ時も多かり」

② きまり悪く思うほどたしなめる。戒める。

※源氏（1001‐14頃）宿木「ひとへに知らぬ人ならば、あな物狂ほしと、はしたなめさし放たんにもやすかるべきを」

出典　精選版 日本国語大辞典