ばかし

精選版 日本国語大辞典 「ばかし」の意味・読み・例文・類語

ばかし

〘副助〙 (副助詞「ばかり」の変化した語。文章語としてはほとんど用いられない)
① おおよその程度を表わす。
洒落本・金錦三調伝(1783)「酒は二合ばかし、もちろんけんびしか男山」
② 限定の意を表わす。
※洒落本・傾城買四十八手(1790)「わっちが事ばかしいはずともおめへのいろをちっと咄してきかせナ」
③ 過去・完了の助動詞「た」を伴う動詞を受け、その動作が完了して間もない意を表わす。…したて。
※苦の世界(1918‐21)〈宇野浩二〉一「やっといま片がついたばかしです」
④ いかにもそういう状態であるという意を表わす。「泣かんばかしに頼む」
彼女とゴミ箱(1931)〈一瀬直行〉机に凭かかった十二階「あとがみたければ、中へお入り下さいと云はぬばかしである」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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