ばらす(読み)バラス

デジタル大辞泉 「ばらす」の意味・読み・例文・類語

ばら・す

[動サ五(四)]
解体してばらばらにする。「機械を―・して修理する」「肉を―・す」
殺す。「裏切り者を―・す」
[補説]「殺す」と書いて「ばらす」と読ませることもある。
秘密などを人に知らせる。暴露する。あばく。「内紛を―・す」
不法に売り払う。また、売りとばす。「盗品を―・す」
針にかかった魚を釣り上げる途中で取り逃がす。「大物を―・してくやしがる」
[可能]ばらせる
[類語](1折るへし折る折る折れる畳む折り畳む折り重ねる折れ曲がる折り曲げる曲がる折損屈折曲折屈曲ちぎれる切り離す張り裂ける断ち切る真っ二つぽっきりぽきりぼきぼきぽきぽきぼきりぽきんぼきんばきばきぱきぱきめりめりみりみりばりばり/(3暴露暴くすっぱ抜くさらけ出す現れる・暴き出す・暴き立てる白日の下に晒す露呈発表公表披露公開漏洩ろうえい漏れる漏洩ろうせつ筒抜け・漏れ出る・漏らす漏出リーク露見発覚ばれる露出裸出丸出しむき出しあらわあからさま露骨

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ばらす」の意味・読み・例文・類語

ばら・す

〘他サ五(四)〙
① きちんとした形のもの、まとまっているものをばらばらにする。また、一度成立した事柄を破棄する。
洒落本・青楼五雁金(1788)三「此そうだんはとてもの事にばらしてくんなせへ」
② 切り殺す。殺す。
浄瑠璃・加増曾我(1706頃)一「ばらしてくれんとをっ取まはし」
③ 売り払う。売りとばす。
※歌舞伎・七月二八曙(1773)下「おれが帰参が叶ふたといふて、与兵衛めに預けて置たゆずり状をとって、ばらしてしもふしあん」
④ 安売りする。〔新撰大阪詞大全(1841)〕
⑤ 米相場で仲買人が客の注文で買った米を自分の思惑(おもわく)で売る。〔稲の穂(1842‐幕末頃)〕
⑥ 秘密のことがらを人々に知らせる。暴露する。〔現代大辞典(1922)〕
⑦ カルタ賭博(とばく)のきんごで、一五より多い数にする。
※浄瑠璃・御所桜堀川夜討(1737)二「其ばらすはきつい禁物」
⑧ 一度釣り針にかけた魚を逃がす。
風俗画報‐二五三号(1902)動植門「不馴の間は魚を舟縁にうち当てて釣り落し、又はシビの間に駈け込まれてバラス事多し」

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