へなへな

精選版 日本国語大辞典 「へなへな」の意味・読み・例文・類語

へな‐へな

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 弱々しく形のくずれるさま、また、しないたわむさまを表わす語。
※雑俳・俳諧觿‐六(1781)「篠竹の枝へなへなと荷宰領」
気力体力を失って、力なくくずれるさまを表わす語。
※裸の日本人(1958)〈佐藤忠男〉I「とうとう石松はへなへなっとくずれ落ちる」
③ 人の態度が弱々しく、腰くだけのさまを表わす語。
※漢書列伝竺桃抄(1458‐60)杜周第三〇「幽閑とてへなへなと不調さふにもないものぞ」
[2] 〘形動〙
① (一)①に同じ。
※病院の窓(1908)〈石川啄木〉「ヘナヘナになった赤いレース糸で」
② (一)②に同じ。
※綿(1931)〈須井一〉四「私は腑甲斐なくも、もうへなへなだった」
③ (一)③に同じ。
※あの道この道(1928)〈十一谷義三郎〉一「彼女の白い手に扱はれてへなへなになりながら軒の外へ突き出された」
[3] 〘名〙 態度や意志などにしっかりしたところのない人。
不在地主(1929)〈小林多喜二〉一〇「あったらヘナヘナに、百姓のこと何分るって!」

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デジタル大辞泉 「へなへな」の意味・読み・例文・類語

へな‐へな

[副](スル)
手ごたえなく形のくずれるさま。また、容易にしなったり曲がったりするさま。「薄くてへなへな(と)した板」
気力や体力を失って弱々しくみえるさま。また、態度や意志などにしっかりしたところがないさま。「床にへなへなと座り込む」「へなへな(と)した頼りない男」
[形動]に同じ。「へなへな帽子」「疲れきってへなへなになる」
アクセントナヘナ、はヘナヘナ
[類語]ふかふかふわふわふわっとふわりふんわりふっくらふくふくぷくぷくぷよぷよぷにぷにふにゃふにゃなえなえへろへろへたへたよれよれしなしななよなよなよやかぐにゃぐにゃふにゃふにゃぶよぶよくにゃくにゃぐにゃっとくにゃっとくなくなぐなぐなぐにゃりぐんにゃりぐんなりしなやかしんなりぷるんぷるぷるぷりぷりしこしこ

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