へらへら

精選版 日本国語大辞典 「へらへら」の意味・読み・例文・類語

へら‐へら

[1] 〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 炎をあげてよく燃えるさまを表わす語。
※かた言(1650)五「べらべら、へらへら、めらめらは皆等しかるべし。火などの付て焼侍る音なるべし」
② 軽蔑したり、自嘲したりして、あいまいに笑うさまを表わす語。
花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉中「岡部はヘラヘラ苦笑をしながら」
③ 相手に迎合しへつらうさま、また、軽々しくよくしゃべるさまを表わす語。
※狂歌・狂歌活玉集(1740)下「皆紅葉見て酒のんでへらへらともう気を晴す牛滝の山」
④ 力なく揺れ動くさまを表わす語。
※竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈長与善郎〉竹沢先生の顔「沼の上にヘラヘラと漂ふ鬼火の如く」
[2] 〘形動〙 紙や布などが薄くて弱いさま。また、軽くて薄いものが揺れ動くさま。
※俄あれ(1916)〈里見弴〉「腰高障子などはもう所々ヘラヘラに吹き破られてゐる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「へらへら」の意味・読み・例文・類語

へら‐へら

[副](スル)
だらしなくあいまいに笑うさま。「へらへら(と)笑っている場合ではない」「へらへら(と)した態度にむかつく」
軽々しくよくしゃべるさま。「へらへら(と)お追従を言う」
紙や布などが薄く腰の弱いさま。「へらへら(と)した画用紙
[形動]3に同じ。「へらへらな下敷き」
アクセントラヘラ、はヘラヘラ
[類語]1にやにやにんまりにやりほくそ笑むにこにこにっこりにこりにこやかにたにたにたりくすくすくすりくつくつ莞爾かんじくっくっとうふふえへらえへらえへへいひひあははにかっとからから呵呵かか薄笑い忍び笑い盗み笑い嘲笑冷笑嗤笑ししょうあざ笑う薄笑うせせら笑う鼻で笑う/(2おもねるへつらうびる取り入るごますり阿諛あゆおためごかし卑屈びへつらう追従ついしょうおべっかおべんちゃら諂巧てんこう諂阿てんあ諂曲てんごく諂笑てんしょう諂媚てんび諂諛てんゆ阿付迎合へいへいへいこらぺこぺこ曲学阿世鼻息をうかがこびを売る胡麻をする太鼓をたたく機嫌を取る尻尾しっぽを振る歓心を買う色目を使う秋波を送る気を引く気を持たせる調子を合わせる味噌みそをする意を迎える

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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