(読み)ベキ

デジタル大辞泉 「冪」の意味・読み・例文・類語

べき【×冪/×羃/巾】

累乗るいじょう」に同じ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「冪」の意味・わかりやすい解説

冪/羃 (べき)
power

一つの数,変数,式,または関数を何回か掛けた積を,もとの数,変数,式,関数のべき,あるいは累乗という。x×xx×x×x,……を,それぞれx2x3,……で表し,xの2乗,xの3乗,……という。右肩の数字は,何回同じものを掛けたかを表し,これをべき指数と呼ぶ。なお,2乗のことを自乗,または平方,3乗のことを立方ともいう。

数,変数,式,または関数xyと自然数mnについて,次が成り立つ。

 xm×xnxmn

 (xmnxmn

 (x×ynxn×yn

 (x÷ynxn÷yn

ここで,自然数nについてで表すと,べき指数,指数法則は整数まで拡張される。また,aが正の数のとき,an乗根n\(\sqrt{a}\)をa1/nで表すと,an乗根のm乗,あるいはam乗のn乗根はam/nと表され,べき指数は有理数まで拡張される。さらに極限を考えることにより,べき指数は実数まで拡張され,xyが正の数,mnが実数のとき,指数法則が同じ形で成り立つ。
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