ほろり

精選版 日本国語大辞典 「ほろり」の意味・読み・例文・類語

ほろり

〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① 物がもろく散り落ちるさまを表わす語。
史記抄(1477)一三「家貧落魄は、ほろりとしたなりぞ」
② 涙が一滴落ちるさまを表わす語。
※玉塵抄(1563)一〇「なみだをまつげにうかべてしたえほろりとをちぬ」
③ ゆるやかに足を踏むさま、軽やかに身をこなすさまを表わす語。
申楽談儀(1430)序「砕動風などには、ほろりと、ふり解きふり解きせられし也」
④ 何かに感じいって心が動くさま、また、相手に同情するさまなどを表わす語。
日葡辞書(1603‐04)「Fororito(ホロリト) ダウシンガ ヲコッタ」
⑤ 軽く酒に酔うさまを表わす語。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ほろり」の意味・読み・例文・類語

ほろり

[副](スル)
葉や花が散り落ちるさま。「枯れ葉ほろりと落ちる」
涙が一滴落ちるさま。「ほろり(と)涙がこぼれる」
涙が出そうになるほど心が打たれるさま。「ほろりとさせられる話」
少し酒に酔うさま。「一杯の酒にほろりとする」
(かたまり状のものが)触れただけで柔らかく崩れるさま。「口の中でほろりとほぐれる」
[類語](1)(2びらびらぴらぴらひらりひらりはたはたゆらゆらゆさゆさちらりほらりぱらぱらふわふわひらひらひらり片片へんぺんぽろりぽつりぽたりちょろりちょろちょろちょびちょびちょぼちょぼちびちびちびりちびりぽつぽつはらりたらり/(3感慨深い感慨無量感無量感動感激感銘感慨胸きゅん琴線に触れる心を動かす印象的印象深い心に染みる心に残る心を打つ心を動かす胸がつまる胸が一杯になる胸が熱くなる胸を打つ胸に迫る熱いものが込み上げる目頭が熱くなる揺さぶる揺り動かす泣ける感泣感涙熱涙

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