ぼっとり

精選版 日本国語大辞典 「ぼっとり」の意味・読み・例文・類語

ぼっとり

〘副〙 (「と」を伴って用いることもある)
① 顔や姿がふっくらとして愛敬のあるさまを表わす語。
※かた言(1650)五「ぼっとり やはらかにしとおしきかたち歟」
② 立居振舞が、世なれずかわいいさま、ういういしいさまを表わす語。
評判記・満散利久佐(1656)石州「すがた風体ぼっとりとして、少もだて成所なし」
③ 盛りあがって厚みのあるさまを表わす語。
仮名草子・都風俗鑑(1681)一「勘清縫はすたりて、ただぼっとりとぬひし紙入」
④ もの静かなさま、また、静かに落ちるさまを表わす語。
和英語林集成初版)(1867)「ユキガ bottori(ボットリ) ト オチル」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「ぼっとり」の意味・読み・例文・類語

ぼっとり

[副]
重い物が静かに落ちるさま。「枝の雪がぼっとり(と)落ちる」
顔やからだつきがふっくらとして色気のあるさま。
「―と下脹しもぶくらに肉つきたるあごの愛くるしう」〈風葉亀甲鶴
立ち居振る舞いがしとやかであどけなく、初々しいさま。
十六くらいと見えて―やさがた」〈洒・寸南破良意〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android