ろう人形(読み)ろうにんぎょう(英語表記)wax-doll

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ろう人形」の意味・わかりやすい解説

ろう人形
ろうにんぎょう
wax-doll

ろうを素材として作った人形。ろう細工はその性質上鋳造彫刻原型として古代から用いられてきたが,一方では彫刻の独立した一ジャンルを占め,ローマ時代には死者儀礼祖先崇拝における死者マスクが広く制作された。ルネサンス時代になると L.ギベルティはじめ多くの芸術家が,ろう細工に彩色を加えた胸像メダイユにすぐれた作品を残している。 17~18世紀にはろう人形が一般に普及し,現在恒久的展示館としてはロンドンのマダム・タッソーによるものが有名。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android