デジタル大辞泉
「わざくれ」の意味・読み・例文・類語
わざ‐くれ
[名]
1 退屈しのぎの戯れにすること。
「高が皆手づまの―小説の下手なのなり」〈露伴・新浦島〉
2 やけになること。自暴自棄。
「継母がかりの―に、悪性狂ひも出で来るぞと」〈浄・冥途の飛脚〉
[感]自暴自棄になって発する語。ええ、ままよ。どうともなれ。
「何の―、死は一つだ。寧そ寂然としていた方が好い」〈二葉亭訳・四日間〉
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わざ‐くれ
[1] 〘名〙
① 自暴自棄。やけ。〔俳諧・反故集(1696)〕
※
評判記・新野郎花垣(1674)
小車「くるくるめくるをくるまのわさくれとおもふばかりぞ」
③ いたずらにすること。
余技としてすること。手なぐさみ。
[2] 〘
感動〙 自暴自棄の
気持を表わしていうことば。どうでもなれ。
えい、ままよ。
※
歌謡・
隆達節歌謡(1593‐1611)「夢のうき世の露の命のわざくれ、なり
次第よの、身はなり次第よの」
※浄瑠璃・東山殿子日遊(1681)二「是非もなしわざくれとお腰をひたと抱き止むる」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報