デジタル大辞泉
「わっさり」の意味・読み・例文・類語
わっさり
[副]
1 気軽に事をするさま。こだわりのないさま。さっぱり。あっさり。
「何か汝と―飲んで互いの胸を和熟させ」〈露伴・五重塔〉
2 明るく陽気なさま。にぎやかなさま。
「あのいつもの田楽で、―とやりませうか」〈伎・絵本合法衢〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
わっさり
〘副〙 (多く「と」を伴って用いる)
① こだわりや、
思惑などを含んだところや飾ったところがなく、気軽に物事をなすさまを表わす語。あっさり。さっぱり。
※虎明本狂言・鼻取相撲(室町末‐近世初)「わっさりとものを仰付らるるに依て、某も一しほ御ほうこうが仕よひ」
② 明るく陽気なさま、にぎやかで
威勢のよいさまなどを表わす語。〔
日葡辞書(1603‐04)〕
※
歌舞伎・絵本合法衢(1810)
序幕「いつもの田楽で、わっさりとやりませうか」
③
憂いや心配ごとがなく、気分が晴れやかなさまを表わす語。
※
評判記・吉原呼子鳥(1668)よし田「口ちいさく、これもうつくし、それゆへ、わっさりとせず」
④ 量の多いさまを表わす語。「雪がわっさりと積もる」
※俳諧・毛吹草(1638)一「花の跡もわっさりとなす若ば哉」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報