アクイタニア(読み)あくいたにあ

山川 世界史小辞典 改訂新版 「アクイタニア」の解説

アクイタニア
Aquitania[ラテン],Aquitaine[フランス]

ローマ時代のガリア3属州の一つ,ピレネー山脈からロワール川までの南ガリア。西ゴート支配(5世紀),フランクの支配(507年)ののち,メロヴィング朝末期に自立化。カール大帝によりアクイタニア王国が創設された(781年)。封建社会期に公領形成,いったんイングランド支配下に入ったが,シャルル7世により回復(1453年),1472年最終的にフランス王領に併合された。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアクイタニアの言及

【アキテーヌ】より

…その範囲は,時代によってはなはだしく異なるが,今日ではボルドーを主都とするギュイエンヌGuyenneおよびその周辺の諸地方,すなわちオーニスAunis(主都ラ・ロシェル),サントンジュSaintonge(サント),アングーモアAngoumois(アングレーム),ペリゴールPérigord(ペリグー),アジュネAgenais(アジャン),ケルシーQuercy,ガスコーニュGascogneなどを総称して,アキテーヌ地方と呼ぶのが通例である。
[歴史]
 〈アキテーヌ〉という名称は,この地方が前56年,ローマに征服され属州とされ,アクイタニアAquitania(〈水の国〉の意)と呼ばれたことに由来する。この属州の領域は,今日のアキテーヌ地方よりはるかに広く,ロアール川からピレネー山脈に至る南西ガリア全域を占めていたが,この地方では,ガリア人は,さして激しい抵抗も見せずローマの支配を受けいれ,以後250年余,平和のうちにローマ化され,各地に都市が建設され繁栄した。…

※「アクイタニア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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