アシア(読み)あしあ

山川 世界史小辞典 改訂新版 「アシア」の解説

アシア
Asia

元来はアナトリア(小アジア)をさす語であるが,いわゆる植民の時代以後,ヨーロッパと対比されるところのアジアを含意するようになった。語源については古代以来,諸説があって定まらない。ローマの属州名としてはアナトリア西部をさす。

出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアシアの言及

【アジア】より

…アジアとは地球の陸地の一部分を指す地域の名称でユーラシア大陸の東の部分およびそれに付属する日本列島などの島々を指し,今日では通常,ヨーロッパとはウラル山脈,ウラル川,カスピ海,大カフカス山脈,黒海,ボスポラス海峡,ダーダネルス海峡により区分され,アフリカとの境はスエズ運河とされている。しかし諸民族・諸国家からなる多様なものを含むから,時代によってアジアという語が意味する内容は大きく変化してきた。本項においては,地理的な範囲,自然,民族,国家などには言及せず,もっぱらアジアという言葉の意味の変化を追ってみたい。…

【小アジア】より

…セレウコス朝の衰退に伴ってこの傾向はいっそう顕著となり,前3世紀半ばに起こったペルガモン王国とポントス王国とが中でも最も強大となった。前2世紀半ば以降共和政ローマの力がしだいに小アジアにまで及び,前129年旧ペルガモン領に直轄領たる属州アシアが設けられた。一方の雄ポントス王国はローマに抵抗して戦ったが敗れ,前63年ビテュニア・ポントゥス州が設置された。…

【フリュギア】より

…前275年にはガラティア人(ケルト系)の侵入を受けてサンガリオス川の東部を譲り,ペルガモン王国が西部を占領した。前133年にはこの西部地帯はローマ領に組み込まれ,属州アシアとされた。さらに後300年,コンスタンティヌス帝は帝国統治機構の再編にあたって,この地を独立した2属州フリュギア・プリマとフリュギア・セクンダとに分割した。…

※「アシア」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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