アターベク(英語表記)atā bek

改訂新版 世界大百科事典 「アターベク」の意味・わかりやすい解説

アター・ベク
atā bek

セルジューク朝時代に君主子息養育にあたった者の称号。主としてトルコ人のマムルーク(奴隷軍人)出身のアミールがその任に就いた。父親に代わって子息に対して全権をゆだねられ,子息に与えられたイクターを管理したり,父親の死後は,その子の母親と結婚することもあった。セルジューク朝の衰退後,ファールスアゼルバイジャンなどではアター・ベクが実権を握り,アター・ベク諸王朝を開いた。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android