アバター(読み)あばたー(英語表記)AVATAR

デジタル大辞泉 「アバター」の意味・読み・例文・類語

アバター(avatar)

化身けしんの意》コンピューターネットワーク上の仮想的な空間において、自分の分身として表示されるキャラクターのこと。バーチャルアバター

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知恵蔵 「アバター」の解説

アバター

アメリカのSF映画監督ジェームズ・キャメロン。最新のCG技術を駆使した3D映像で話題となり、驚異的なヒットを記録した。3D映像は、2台のカメラで撮影した2つの映像を、2台の投映器で1つのスクリーンへ同時に映すもので、その映像を偏光眼鏡で見ると奥行き感のある立体映像としてみられる仕組み。2010年12月18日に全世界同時公開され、公開17日目で全世界興行収入10億ドルを突破。全世界興行収入が10億ドルを超えるのは過去に4作品しかなく、「アバター」は史上最速で達成した。
制作期間は4年以上、制作費は少なくとも3億ドルとも言われ、最も高額な作品の一つとされている。1月25日の全世界興行収入で18.6億ドル(約1千800億円)を突破した。これまで首位だった、同じくジェームズ・キャメロン監督の映画作品「タイタニック」の18億4千3百万ドルの記録を約6週間で抜き、歴代1位を記録した。また、第67回ゴールデングローブ賞で作品賞、監督賞を受賞。第82回アカデミー賞で、作品賞、監督賞、撮影賞など計9部門にノミネートされた。
物語の舞台は膨大な利益をもたらす鉱物が眠る惑星「パンドラ」。主人公の元兵士ジェイクが、人間とパンドラの先住民ナヴィのDNAを組み合わせた「アバター(分身)」に、自身の意識を送り込む「アバタープロジェクト」に参加する。パンドラの自然、青い肌のナヴィたちが躍動的に動き回る姿など、CG映像による映像美が見所となっている。
「アバター」では従来の映像技術モーション(動き)・キャプチャーと、キャメロン監督自身が作り出した最新の映像技術エモーション(表情)・キャプチャーが使われている。エモーション・キャプチャーは、パフォーマンス・キャプチャー・スーツだけでなく、小さなカメラが装着されたヘッドギアを着用し、これまで不可能だった詳細なレベルまで、表情や筋肉の動きを記録することが可能となった。これにより、役者の体の動きだけでなく、表情までも再現することができるようになり、役者がバーチャル・ステージで演じる豊かなニュアンスもCG映像に持たせることができた。
上映に際し、観客から、3D映像を観るためのメガネが重い、疲れるといったメガネへの不満の声も上がっていが、「アバター」のヒットに伴い、3Dテレビを前面に打ち出す企業が増えるなど、映画や映像関連の分野に影響を与えている。

(富岡亜紀子  ライター / 2010年)

アバター

ネット上のサービスで使われる、ユーザーを模したキャラクターのこと。文字だけでは味気なく、本人の写真を公開するのはセキュリティー上問題がある、ということから、似顔絵のようなものを作り、表示するようになったのが始まり。ゲームなどで使われていたものだが、ブログ出会い系サイトSNSなどのコミュニケーション系サービスでも広く普及している。

(斎藤幾郎 ライター / 西田宗千佳 フリージャーナリスト / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

IT用語がわかる辞典 「アバター」の解説

アバター【avatar】

ネットワーク上の仮想空間で、ユーザーの分身として表示するキャラクター。ブログオンラインゲームSNSなどで使われる。衣装・アクセサリー・背景などを好みに応じて変えることができるものが多い。◇サンスクリット語で神仏の化身の意の英字表記「avataara」から。「アバタ」ともいう。

出典 講談社IT用語がわかる辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アバター」の意味・わかりやすい解説

アバター
あばたー
avatar

ゲームやインターネット・コミュニティにおけるコミュニケーションツールの一つで、ユーザーの分身となるキャラクター。単純化されたアニメ風のキャラクターが使われることが多く、服装、髪型、顔の輪郭、目、口、鼻などの、あらかじめ用意されたパーツを選び、組み合わせてつくるのが一般的である。動物やロボットなどを選択できる場合もある。

[編集部 2016年4月18日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル大辞泉プラス 「アバター」の解説

アバター

2009年製作のアメリカ映画。原題《Avatar》。デジタル3DによるSF超大作。監督:ジェームズ・キャメロン、出演:サム・ワーシントン、シガニー・ウィーバー、ゾーイ・サルダナ、スティーブン・ラングほか。第82回米国アカデミー賞作品賞ノミネート。同美術賞、撮影賞、視覚効果賞受賞。第67回米国ゴールデングローブ賞作品賞(ドラマ部門)受賞。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

パソコンで困ったときに開く本 「アバター」の解説

アバター

 インターネットのサービスなどで、自分自身として表示されるキャラクターのことです。チャットの画面や、商店街を模したショッピング・サイト等で利用され、多くの場合、着せ替え人形のように、顔や髪形、服装などが変えられます。サンスクリット語の「神の化身」を意味する言葉が語源です。

出典 (株)朝日新聞出版発行「パソコンで困ったときに開く本パソコンで困ったときに開く本について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「アバター」の解説

アバター

「化身」という意味で、ネットワーク上の仮想空間でのユーザーの分身のこと。オンラインゲームやチャット、ブログなどには、動物などのアニメーションのキャラクターや、自分の好みの顔や服装をした分身を使ってコミュニケーションを楽しめるサービスがある。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

DBM用語辞典 「アバター」の解説

アバター【avatar】

バーチャル・リアリティ環境で、交流できる人物描写。

出典 (株)ジェリコ・コンサルティングDBM用語辞典について 情報

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