アブル・ファズル(英語表記)Abū al-Fazl

山川 世界史小辞典 改訂新版 「アブル・ファズル」の解説

アブル・ファズル
Abū al-Fa&zsubuml;l

1551~1602

インド,ムガル帝国思想家,歴史家,文章家。アーグラー学者の家に生まれ,詩人の兄とともにアクバル宮廷に出仕し,そのブレーンとなり,宗教的寛容策を強く支持した。アクバルの下命により歴史書『アクバル・ナーマ』(アクバルの書,2巻)およびその第3巻にあたる『アーイーネ・アクバリー』執筆反乱を起こした皇子サリーム(のちのジャハーンギール)側の人物によって暗殺された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アブル・ファズル」の意味・わかりやすい解説

アブル・ファズル
Abū al-Fazl

[生]1551
[没]1602
インド,ムガル帝国アクバル大帝の重臣で,思想家,歴史家。その兄ファイジーとともにアクバル支配を支える重要な役割を果した。『アクバル・ナーマ (アクバルの書) 』 Akbar Nāmahおよび『アーイーネ・アクバリー (アクバルの鏡) 』A'in-i Akbarīの著者として有名。宮廷における権力争いのなかで暗殺された。

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