改訂新版 世界大百科事典 「アミールホスロー」の意味・わかりやすい解説
アミール・ホスロー
Amīr Khusrō
生没年:1253-1325
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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…なぜなら,ちょうど同じ頃デリーにイスラム王朝が成立し,以後北インドの音楽は西アジアの影響を受けて一変するからである。インド音楽のイスラム化に特に力があり,ヒンドゥスターニー音楽の基礎を築いたのは有名なペルシア詩人で音楽家のアミール・ホスローとされている。彼は西アジアのマカームを導入し新しいラーガを編み出し,今日の北インドの古典音楽の代表的な様式キヤールを創り出し,またイスラム賛歌カッワーリーを創始したと伝えられる。…
… 北インドとパキスタンおよびバングラデシュでは,ウルドゥー語(ないしペルシア語)の詩を北インドのラーガに基づく旋律にのせて歌うもので,リズムは比較的短い軽快なターラ(6,7,8拍子)による。この様式は13世紀末にアミール・ホスローがもたらした伝統とされている。またマレーシアではガンブースやマルワスのような伝統楽器とギター,ハルモニウム,タブラなど外来の楽器を加えた合奏の伴奏でガザルが歌われるが,これは本来,西アジアの音楽の伝統で,もっぱらイスラム教徒の間で行われる。…
…北インドの撥弦楽器(イラスト)。13世紀にデリーの宮廷に仕えた音楽家アミール・ホスローが,それまでにあった楽器を改良して作ったとされている。シタールという言葉の起源は,ペルシア語のセ・タール(seh(三) tār(弦))で三弦という意味である(セタール)。…
…バヤbayaと呼ばれる太鼓と一組をなし,二つ一組にしてタブラと呼ぶこともある。南インドに古くから伝わるパッカワージpackhawājという両面太鼓があり,宮廷音楽家アミール・ホスローが,これを二つに分け,上から打つタブラ,バヤを考案したとされている。タブラは一木をくり抜いた胴で作られ,右手で演奏される。…
※「アミールホスロー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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