アモコ・カジス号事件(読み)あもこかじすごうじけん

世界大百科事典(旧版)内のアモコ・カジス号事件の言及

【油汚染】より

…また公的機関としては海上保安庁が油回収艇や防除艇その他資材を保有し,これに備えている。しかし,大型タンカーの事故などによりいったん大量の油が流出した場合には,そのすべてを処理するための有効な対策はなく,トリー・キャニオン号事件や1978年にイギリス海峡で発生したアモコ・カジス号事件(原油約22万tが流出)などにみられるように,大規模油汚染による深刻な被害をもたらしているのが実情である。一方,これを防止するためのタンカーの安全対策は,単に運航の技術的な面だけでなく,港湾の立地条件から港湾建設のあり方や巨大船の建造のあり方などにいたるまで総合的な見直しが必要となっている。…

【海難】より

…船体が失われたので明確な結論は得られなかったが,人々に自然の猛威を強く再認識させた。(6)アモコ・カジス号事件 78年3月16日,原油を満載して北上中のリベリアのタンカー,アモコ・カジス号が舵の故障により航行の自由を失い,強風に圧流されてブルターニュ半島西端付近に座礁した。そして22万tの原油のすべてが流出し,フランス沿岸約360kmが油で汚染されて原油輸送史上最大の惨事となった。…

※「アモコ・カジス号事件」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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