アラスカ・パイプライン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アラスカ・パイプライン」の意味・わかりやすい解説

アラスカ・パイプライン

アラスカ北極海岸のプルドー湾からフェアバンクスを経由してアンカレジ近くの不凍港バルデスまでの全長 1300kmに達する送油管。アメリカは従来の国内油田の原油生産の低下から新規油田開発,特にアラスカのノーススロープ原油に期待をかけて長距離パイプラインを建設した。しかし設置による環境破壊が大きな問題となり,地上1~2mに敷設するなどの工夫を重ねて 1977年全面開通。1日の最大輸送能力 200万バーレル,建設費総額 77億ドル。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のアラスカ・パイプラインの言及

【アラスカ[州]】より

…北極海沿岸のプルドー・ベイ,ノース・スロープ一帯の油田はヨーロッパや日本の外国資本を導入して開発が進められている。この原油はタンカーでも搬出されるが,南岸のバルディーズまでのアラスカ・パイプライン(1977完成)も利用されている。石油以外の地下資源としては,フェアバンクス付近の銅,金,白金などが重要である。…

【パイプライン】より

…また施設には高度の耐震設計が行われており,30ヵ所に緊急遮断弁が設置され,7種に及ぶ直接,間接の漏洩検知機構をはじめ,常時2台のコンピューターで監視・制御される各種の保安システムを備えている。寒冷地の大規模なパイプラインとしてアラスカ・パイプラインがあげられる。このパイプラインは,アラスカのプルドー・ベイ油田から南部のバルディーズ港に至る全長1284km,内径1200mmの大規模な原油輸送用パイプラインである。…

※「アラスカ・パイプライン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android