知恵蔵 「アリエン・ロッベン」の解説
アリエン・ロッベン
地元クラブのVVベドゥムでサッカーを始め、FCフローニンゲン在籍時の2000年、16歳でプロデビュー。02年にPSVアイントホーフェンに移籍した後、04年からイングランドのチェルシーFCに移籍すると、けがに苦しみながらもチームのプレミアリーグ連覇に貢献した。07年からスペインのレアル・マドリード、09年からはドイツのバイエルン・ミュンヘンと、ヨーロッパのビッグクラブを渡り歩いた。09~10年シーズンにはドイツ年間最優秀選手に選出され13年にはUEFAチャンピオンズリーグ優勝も経験した。
オランダ代表としても、03年から活躍。10年のFIFAワールドカップ南アフリカ大会では2得点を挙げて母国の準優勝に貢献、14年のブラジル大会では更にその快足ぶりを強烈にアピールした。予選リーグ初戦で前回王者のスペインを5-1で破った際、スペインのディフェンダーを置き去りにして決めた得点について、オランダの「テレグラフ」紙がそのスプリント力を測定。トップスピードが時速37キロメートルで「サッカー史上最速」だったと報じた。その圧倒的なスプリント力の代償か、足の筋肉を痛めて欠場することも多かったが、ブラジル大会では全7試合に出場、30歳にして衰えないフィジカルを披露、3度のマン・オブ・ザ・マッチにも選ばれる大活躍でオランダを3位に牽引した。代表での通算得点は26得点(14年8月時点)。
(城島充 フリーライター / 2014年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報