アルタン・ブラク(読み)あるたんぶらく(英語表記)Алтанбулаг/Altanbulag(h)

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アルタン・ブラク」の意味・わかりやすい解説

アルタン・ブラク
あるたんぶらく
Алтанбулаг/Altanbulag(h)

モンゴル北部の都市旧名マイマッチン(買売城)。1727年ロシアと清(しん)の間に締結されたキャフタ条約以後、両国国境貿易のために、ロシア領のキャフタに隣接する形でつくられた清側の町が買売城であり、中国人商人が多数集まり、交易に従事した。1921年モンゴル人民革命の際、スフバートルはここに集まっていた中国軍を破り、その後攻撃してきたロシア白軍を撃破し、革命の成功を決定的にした。そこでこれを記念して、この地はアルタン・ブラクすなわち「黄金の泉」と改称された。現在セレンゲ県の一都市となっている。

[吉田順一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「アルタン・ブラク」の意味・わかりやすい解説

アルタン・ブラク

モンゴルの国境の町。ロシアのキャフタと相対する。〈黄金の泉〉の意。1727年清国とロシアとの間にキャフタ条約が結ばれ,この地が貿易場と定められた。以来,モンゴルとロシアとの貿易が盛ん。旧名は買売城(マイマイチエン)。1921年モンゴル人民革命軍がここを占領したことが中華民国からの独立発端となったことを記念して,のちに改名された。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android