アルトハイム,F.(読み)あるとはいむ

世界大百科事典(旧版)内のアルトハイム,F.の言及

【ローマ没落史観】より

…この問題においてウェーバー,ロストフツェフと並んで影響が大きいのは,3世紀の危機を,都市的土地所有の上に展開した奴隷制ウィラと,都市領域外の私的大所領で発展した分割地小作制という二つの生産様式の間の闘争ととらえるソ連のシタエルマンE.M.Shtaermanの立論である。 他方,これら多様な内因論に対して外因論を採る者としては,対外危機が国内危機を惹起(じやつき)するとして3世紀にユーラシア大陸規模で展開された国際関係にローマ帝国変質の契機をみるアルトハイムF.Altheim,ローマ文明は天寿をまっとうしたのではなく〈暗殺〉されたのだとするピガニョールA.Piganiol,同じく増大するゲルマンの外圧に没落の主因をみるジョーンズA.H.M.Jonesらがいる。これらは文化没落説の再評価ではあるが,〈没落〉の諸現象とされたものを帝国の内的変容としてとらえたうえでの再評価である点は重要である。…

※「アルトハイム,F.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android