アンドレオッチ(英語表記)Andreotti, Giulio

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンドレオッチ」の意味・わかりやすい解説

アンドレオッチ
Andreotti, Giulio

[生]1919.1.14. ローマ
[没]2013.5.6. ローマ
イタリアの政治家。首相在任 1972~73,1976~79,1989~92)。ローマ大学で法律を学んだのち,キリスト教民主党機関紙『イル・ポポロ』の創設兼編集者。1946年キリスト教民主党の制憲議会議員に選出された。1947年下院議員になり,1953年までアルチーデ・デ・ガスペリ内閣の官房次官を務めた。1954年内務大臣,1955~58年財務大臣,1958~59年国庫大臣,1959~66年国防大臣,1966~68年通産大臣を歴任。1972年首相に就任して内閣を組閣し,その後まもなく第2次内閣を組閣,翌 1973年まで政権を維持した。1974~76年国防相,予算大臣を務める。1976年首相に返り咲き第3次内閣を組閣。1978~79年第4次内閣組閣。1979年第5次内閣を組閣したが,議会の信任を得られず,10日で総辞職。その後,キリスト教民主党の重鎮としてめまぐるしい政権交代劇で影響力を発揮した。1989年に再び首相となり第6,第7次内閣を組閣したが,1992年4月選挙での敗北の責任をとって辞任した。1990年代中頃,さまざまな汚職疑惑でキリスト教民主党が崩壊。1995年,マフィアとの癒着,1979年のジャーナリスト殺害事件への関与容疑で起訴されたが 1999年に無罪となった。2002年一審が破棄され殺人罪懲役 24年の有罪判決をくだされたが,2003年最高裁判所で逆転無罪の判決を受けた。主著デガスペリとその時代』De Gasperi e il suo tempo(1956)。(→イタリア史

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