アンフィンセン

化学辞典 第2版 「アンフィンセン」の解説

アンフィンセン
アンフィンセン
Anfinsen, Christian Boehmer

アメリカの生化学者.ペンシルベニア大学コペンハーゲンのカールスバーグ研究所,およびハーバード大学に学び,1943年学位を取得.その後,ハーバード大学助手および助教授となり,この間ノーベル研究所のA.H.T. Theorellのもとに留学.1950年国立衛生研究所(NIH)に移り,1982年よりジョンズホプキンス大学生物学教授となった.ウシ膵臓リボヌクレアーゼアミノ酸配列をはじめて決定し,またぶどう状球菌のヌクレアーゼの構造を解析した.これらの研究から,タンパク質の高次構造が,その一次構造から物理化学的に決定されることを示した.これは,その後のタンパク質の機能・構造研究の基礎となる重要な貢献である.リボヌクレアーゼ分子のアミノ酸配列決定の業績に対し,1972年W.H. Stein(スタイン)およびS. Moore(ムーア)とともにノーベル化学賞を受賞した.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アンフィンセン」の意味・わかりやすい解説

アンフィンセン
Anfinsen, Christian Boehmer

[生]1916.3.26. ペンシルバニア,モネッセン
[没]1995.5.14. メリーランド
アメリカの生化学者。 1943年ハーバード大学で学位取得後,ペンシルバニア大学,ハーバード大学,ストックホルムのノーベル医学研究所で研究と教育にたずさわった。 50年よりアメリカの国立衛生局で研究。酵素と蛋白質分子構造を生理学的な機能と結びつけて研究し,72年にリボ核酸分解酵素の研究で W.H.スタイン,S.ムーアとともにノーベル化学賞を受賞した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アンフィンセン」の意味・わかりやすい解説

アンフィンセン
あんふぃんせん

アンフィンゼン

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android