イェローブック(英語表記)The Yellow Book

改訂新版 世界大百科事典 「イェローブック」の意味・わかりやすい解説

イェロー・ブック
The Yellow Book

イギリスの,文学絵画のための季刊雑誌。1894年4月創刊。大衆に背を向け少数読者を目標とする〈リトルマガジン〉の典型である。黄色の表紙に黒一色で描くビアズリーの絵が話題を呼んだ。寄稿者にはM.ビアボーム,W.B.イェーツなど,いわゆる世紀末の文学者が多い。文学者も画家もともに世紀末の芸術至上主義をはっきり打ち出し,激しい賛否の論議を呼んだ。97年4月,13号で終刊となった。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のイェローブックの言及

【ビアボーム】より

…イギリスの随筆家,小説家,風刺画家。オックスフォード大学在学中から《イェロー・ブック》誌上に軽妙痛烈な戯文,風刺画を発表,早熟な才人としてジャーナリズムに迎えられた。1898年にはG.B.ショーのあとをうけて《サタデー・レビュー》紙の劇評を担当した。…

※「イェローブック」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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