イエンチー(延吉)市(読み)イエンチー(英語表記)Yanji

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イエンチー(延吉)市」の意味・わかりやすい解説

イエンチー(延吉)〔市〕
イエンチー
Yanji

中国東北地方,チーリン (吉林) 省東部,チャンパイ (長白) 山地東部のイエンチー盆地中央にある市。イエンピエン (延辺) 朝鮮族自治州の行政中心地。清代に,朝鮮からの入植者が開いたチェンタオ (間島) 地方の中心地として発達。 1909年開市場となり,日本の間島領事館がおかれた。チャントー (長図) 鉄道が通っており,チョウセンゴヨウマツ,トウヒ,カラマツなどの用材と,チョウセンニンジン鹿茸などの漢方薬材の集散が盛んである。周辺には小規模ながら多数の炭鉱が開発され,工業都市としても発展している。機械,製材製紙,化学,陶磁器薬品などの工場がある。金,銀の産出もある。中国における朝鮮民族の文化的中心地で,中国最初の少数民族大学であるイエンピエン大学があり,朝鮮語の日刊新聞も発行されている。人口 29万 3069 (1990) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android