イヌシデ(犬四手)(読み)イヌシデ(英語表記)Carpinus tschonoskii

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「イヌシデ(犬四手)」の意味・わかりやすい解説

イヌシデ(犬四手)
イヌシデ
Carpinus tschonoskii

カバノキ科の落葉高木で,高さ 12mほどに達する。朝鮮半島,中国,福島県以南の日本列島に広く分布し,山野に普通にみられる。樹皮はなめらかであるが,しばしば地衣の着生により灰白色の流れるような文様をもつ。若い枝や葉には伏毛が多い。葉は卵形または卵状楕円形で長さ4~8cm,幅2~4cm,縁には細かい重鋸歯があり,12~15対の側脈をもつ。花は春に葉の展開とともに開き,雄花序は前年の枝の葉腋に下垂し,雌花序は新しい枝の先に曲ってつく。雌花序は果期には垂れ下がり,一見蓑虫の巣を思わせる。

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