世界大百科事典(旧版)内のイワシ流し網漁の言及
【流し網】より
…この種の漁業は刺網漁業中最も進歩したもので,河川で行われたサケ・マス流し網を除くと,イワシ,マグロ,サワラ,トビウオ,サバ,サンマ,カツオなどの各流し網漁業はその代表的なものとして,いずれも江戸中期から明治期にかけて開始されたものが多いが,盛んになったのは明治後期以降のことである。イワシ流し網漁は越後では江戸中期から後期にかけて相当盛んで,羽前西田川郡豊浦村湯野浜では,天明年間(1781‐89)越後よりイワシ流し網が伝来したが,一般に使用されたのは明治初年以降であったといわれる。丹後与謝郡伊根浦ではこの漁を追置と称し,明治初年に開始したといい,加賀・能登・越中沿海では少なくとも江戸後期にはすでにこの漁業が相当盛んであったようである。…
※「イワシ流し網漁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」