ウィルソンの定理(読み)ウィルソンのていり(英語表記)Wilson's theorem

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウィルソンの定理」の意味・わかりやすい解説

ウィルソンの定理
ウィルソンのていり
Wilson's theorem

イギリス数学者 J.ウィルソン (1741~93) によって提出された,「 p素数であるとき,かつそのときにのみ,(p-1)!+1 は p で割切れる」という定理。 J.ラグランジュや L.オイラーによって証明された。この定理は一般に,

xp-1-1≡(x-1)(x-2)…(xp+1) (modp)

と書かれ,特に x=0 の場合,すなわち,

(p-1)!≡-1 (modp)

が,いわゆるウィルソンの定理である。

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法則の辞典 「ウィルソンの定理」の解説

ウィルソンの定理【Wilson's theorem】

p-1)!+1は,p が素数の場合にのみ p で割り切れる.

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世界大百科事典(旧版)内のウィルソンの定理の言及

【整数論】より

…数論ともいう。整数のもつ特殊な性質は古くから人々の興味を引いてきた。整数論は,それらの整数の性質についての研究から始まるが,後に理論の発展とともに研究対象も広がっていった。この項目では,前半において整数の整除,合同などに関する初等的理論である初等整数論について述べ,後半で整数論の歴史を述べる。
【初等整数論】

[整除]
 二つの整数a,b(b≠0)に対して, aqbr (0≦r<|b|,|b|はbの絶対値) を満たす整数q,rがただひととおりに定まる。…

※「ウィルソンの定理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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