ウィース巡礼聖堂(読み)ウィースじゅんれいせいどう(英語表記)Pilgrimage of Church,Wies

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ウィース巡礼聖堂」の意味・わかりやすい解説

ウィース巡礼聖堂
ウィースじゅんれいせいどう
Pilgrimage of Church,Wies

ドイツ南東部,バイエルン州シュタインガーデン近郊にあるロココ様式聖堂。当初は小さな礼拝堂であったが,所蔵する『鞭打たれるキリスト』の木像が涙を流すと伝えられたことからこの地への巡礼者があとを絶たず,1745年から 1754年にかけて D.ツィンマーマンの手により聖堂として建て替えられた。タマネギ形の屋根をもつこの地方独特の質素な外観とは対照的に,内部は金をふんだんに用いた豪華なロココ様式の装飾で満たされ,ツィンマーマンによるスタッコ装飾の技術が駆使されている。天井にはツィンマーマンの兄によるフレスコ画『キリストの再臨』が描かれている。 1983年世界遺産の文化遺産に登録。現在の建物は 1985年から 1991年にかけて復元されたもの。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android