ウェスタンオーストラリア(英語表記)Western Australia

改訂新版 世界大百科事典 の解説

ウェスタン・オーストラリア[州]
Western Australia

オーストラリア西部の州。面積252万5500km2,人口196万(2006)。州都パース。州の大半砂漠あるいは半乾燥地帯で,年降水量500mm未満の土地が88%を占める。小麦栽培など農業が発達するが,人口密度1人/km2以上の地域は南西部(州面積の5%)に限られ,ここに人口の約90%が集中,州都だけで72%を占める。他州に比べ最も鉱業に特化した州で,雇用・生産ともに全国の約1/4を占める。とくに鉄鉱石(全国生産量の90%以上),ニッケル(同100%),ボーキサイト,塩の産出州として重要。鉄鉱石の主要産地は北西部のピルバラPilbara地方,ニッケルは東部のカンバルダKambalda(カルグーリーの南)である。鉱産物輸出を中心に日本との結びつきも強い。1829年に自由植民地として発足したが,50-68年に一時囚人労働力を導入,90年に自治植民地となり,90年代のゴールド・ラッシュを経て,1901年連邦結成により州となった。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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