ウオーカー循環(読み)ウオーカージュンカン(英語表記)Walker Circulation

デジタル大辞泉 「ウオーカー循環」の意味・読み・例文・類語

ウオーカー‐じゅんかん〔‐ジユンクワン〕【ウオーカー循環】

赤道付近の対流圏にみられる大気大循環太平洋においては、海水温が高い西部のインドネシア付近で上昇気流となって東進し、東部のペルー沖付近で下降気流となり、海洋上を西進して循環を形成する。南方振動と関係し、エルニーニョのときには循環が弱まり、ラニーニャのときには循環が強まる。

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海の事典 「ウオーカー循環」の解説

ウオーカー循環

太平洋赤道域の西部の海面水温は、ペルー沖の湧昇域につながる東部の海面水温にくらべ3~6℃高い。そのため西部で上昇気流が、東部で下降気流が起こる。 これにともなって大気上層に西風が、下層に東風が吹く。この循環をウオーカー循環という。エルニーニョに伴って海面水温の分布に異常をきたすと、循環の位 置や強さが変わり、東西の気圧差が変動することになり、南方振動と呼ばれる現象が生じる。 (永田

出典 (財)日本水路協会 海洋情報研究センター海の事典について 情報

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