エクイティ

百科事典マイペディア 「エクイティ」の意味・わかりやすい解説

エクイティ

英国の法体系の一つ。1875年まで存続した衡平法裁判所(大法官裁判所)の判例を通じて発達したもの。裁判所に委任した以外の王の裁判権行使に由来コモン・ロー欠陥を裁量的に救済することで発達した。厳格法に対し,これを是正する道徳的衡平の意で,衡平法と訳される。現在でも法原理として固有の意義をもつ。
→関連項目英米法クリーン・ハンズ差止請求権

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エクイティ」の意味・わかりやすい解説

エクイティ
えくいてぃ
equity

広義には衡平・正義、道徳的衡平を意味するが、狭義には、イギリスにおいて、コモンローの欠陥を是正するために発達、形成された法体系をいう。

[編集部]

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改訂新版 世界大百科事典 「エクイティ」の意味・わかりやすい解説

エクイティ
equity

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ブランド用語集 「エクイティ」の解説

エクイティ

エクイティとは元来正味資産を意味し、ブランド・エクイティのことを指す。ブランド・エクイティの項参照。

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世界大百科事典(旧版)内のエクイティの言及

【衡平法】より

…英米法系で,厳格法たる普通法,コモン・ローと対比され,もともとは衡平・正義感を基準にしてのコモン・ローの補正原理であったものが,判例法として凝固してでき上がった法の総称。すなわち衡平法とは,厳格で形式的・一般的な法に対して,個々の事件のもつ特殊性を重視し,普遍性のゆえに不完全となりうる法を具体的に補正する原理であったエクイティ(衡平)が,イギリスにおいては特殊な歴史的理由から,法をつかさどる裁判所すなわち各種のコモン・ロー裁判所とは別の裁判組織で体系的につかさどられるうちに漸次固定化・組織化され,コモン・ローとは別ではあるが同じような一種の実定的な判例法になってきたものを呼ぶのである。したがって,抽象的な衡平・正義そのものではない。…

※「エクイティ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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