エジプト人福音書(読み)エジプトびとふくいんしょ(英語表記)Gospel according to the Egyptians

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エジプト人福音書」の意味・わかりやすい解説

エジプト人福音書
エジプトびとふくいんしょ
Gospel according to the Egyptians

偽福音書の1つ。アレクサンドリアのクレメンス,テオドトス (2世紀のグノーシス異端者) ,ヒッポリュトス,オリゲネス,エピファニオスらがこの書について言及しているが,わずかな断片しか伝わっていない。エンクライト派,サベリウス派など初期キリスト教の異端によって用いられていたことが知られ,結婚反対など強い禁欲主義的傾向と,三位一体論ではモダリズムの傾向を示している。初めギリシア語で書かれ,2世紀前半エジプトで成立したらしい。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android