エッゲブレヒト,H.H.(読み)えっげぶれひと

世界大百科事典(旧版)内のエッゲブレヒト,H.H.の言及

【音楽】より

…西洋の19世紀の〈絶対音楽〉の理念は,たしかに社会的機能からの自由を求め,音楽作品の自律性と完結性を強調したが,しかしその理念の成立根拠は,〈音楽とは何か〉の章で論じられているように,きわめて脆弱なものであった。音楽学者のエッゲブレヒトH.H.Eggebrecht(1919‐ )は,その著《音楽的思考Musikalisches Denken》(1977)で,〈自律音楽〉と〈機能音楽〉という区分法を提唱し,〈絶対音楽〉に見られるような作品中心の芸術音楽を〈自律音楽〉,世俗音楽,舞踏音楽,労働歌,娯楽音楽,ポピュラー音楽などを〈機能音楽〉に分類している。エッゲブレヒトの論考で詳述されているように,明確な機能をもたない〈自律音楽〉の考え方は,時代的にも地域的にもひじょうに限定されており,世界の民族の音楽のあり方を考えれば,〈機能音楽〉の方がむしろ一般的といってもよいだろう。…

※「エッゲブレヒト,H.H.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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