エリンペリン(英語表記)Elin Pelin

改訂新版 世界大百科事典 「エリンペリン」の意味・わかりやすい解説

エリン・ペリン
Elin Pelin
生没年:1877-1949

ブルガリア短編作家。本名ストヤノフDimitǎr Ivanov Stojanov。ソフィア近くの農村に生まれ育ち,チェーホフゴーリキーの影響を受けて,《草刈り人たち》(1903)など農民の苦しい生活をリアルに描いた短編,《あの世で》(1902)などユーモラスに扱った短編,《アンドレシコ》(1903)など農民の抵抗を描いた短編を多く書いた。中編《ゲラク家》(1911)や童話ヤン・ビビヤン》(1933)なども有名である。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のエリンペリンの言及

【ブルガリア】より

…個人主義を標榜しつつも《血まみれの歌》(1911‐13)を書いたスラベイコフPenčo Petkov Slavejkov(1866‐1912),フランス近代詩の影響を受けた象徴派詩人ヤボロフやデベリャノフDimčo Velev Debeljanov(1887‐1916)らに対し,ブラゴエフを理論的指導者とするプロレタリア文学も興ってきた。しかし,カラベロフやバゾフらのリアリズムの伝統は《小さなソドム》(1920)のスタマトフGeorgi Porfiriev Stamatov(1869‐1942),ストラシミロフAnton Todorov Strašimirov(1872‐1937),とくに農村を描いた短編で有名なエリン・ペリンヨフコフらによって受け継がれた。 両大戦戦間期はファシズムの嵐が吹き荒れ,それに対する抵抗運動が強まり,文学にも反映した。…

※「エリンペリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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