エンゴサク

百科事典マイペディア 「エンゴサク」の意味・わかりやすい解説

エンゴサク

ケシ科多年草数種の総称で,中国名の延胡索に由来。関東〜九州の川岸草地山地などにはえるものにジロボウエンゴサクがある。塊茎は小型でまるく,上端から数本の茎を出す。高さ10cm内外。根出葉には細い柄があり,2〜3回3出複葉。春,茎頂の花穂に少数の花をつける。花は筒形で長さ約2cm,淡紅紫色で横向きに咲く。近縁ヤマエンゴサク山中にはえ,塊茎はやや大きく上端にただ1本の茎を出し,その第1葉は鱗片状に退化。多数の花をつける。果実は狭卵形。前種とともに塊茎は薬用エゾエンゴサクはヤマエンゴサクに近いが,花は鮮やかな青紫色で,果実は細長く線形となる。北海道,本州北部に分布

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デジタル大辞泉プラス 「エンゴサク」の解説

エンゴサク

ケマンソウ科の多年草。塊茎は生薬として使用され、胃腸薬などに含有。

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世界大百科事典(旧版)内のエンゴサクの言及

【ジロボウエンゴサク】より

…蒴果(さくか)は線形で,乾くとはじけて黒色の種子を散布する。ヤマエンゴサクC.lineariloba Sieb.et Zucc.は本州~九州,朝鮮,中国東北地方に分布し,エゾエンゴサクC.ambigua Cham.et Schlecht.は本州中部以北,北海道,千島,サハリン,中国東北部に産する。ともに地下の塊茎は球形で,茎は1本のみ伸び,最下の葉が鱗片となる点がジロボウエンゴサクと異なる。…

※「エンゴサク」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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