オックスフォード英語辞典(読み)オックスフォードエイゴジテン(英語表記)The Oxford English Dictionary; OED

デジタル大辞泉 の解説

オックスフォード‐えいごじてん【オックスフォード英語辞典】

The Oxford English Dictionaryオックスフォード大学出版局発行英語辞典初版刊行は1884~1928年。当初は『新英語辞典NED)』と称された。1989年第2版(全20巻)発行。略称OED

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

オックスフォード英語辞典
オックスフォードえいごじてん
The Oxford English Dictionary; OED

権威と歴史を誇る英語辞典。OEDと略称される。初版は 12巻と補遣1巻からなる。12世紀半ば以後の英語(一部はさらに古い)をすべて採録することを編集方針として 1884年2月1日から 1928年4月19日にかけて刊行された『史的原理による新英語辞典』A New English Dictionary on Historical Principles(NED。全10巻)を改訂したもので,1933年に刊行された。発行元はオックスフォード大学出版局。1857年にロンドンでの言語学会で出版の提案がなされ,1879年,当時言語学会の会長だったジェームズ・マレー主幹就任,編集作業を開始した。マレーの後任には,ヘンリー・ブラッドリー,ウィリアム・アレクサンダー・クレーギー,チャールズ・T.オニオンズらがついた。1971年には,1933年版全12巻と補遣を 2巻に縮小した『オックスフォード英語辞典コンパクト版』The Compact Edition of the Oxford English Dictionaryが刊行された。また OED刊行後に英語圏で用いられるようになった語の収集が 1955年 R.W.バーチフィールドを主幹として開始され,『オックスフォード英語辞典補遣』A Supplement to the Oxford English Dictionary(全4巻,1972~86)として刊行された。1989年『オックスフォード英語辞典』第2版(OED2。全20巻)が,ジョン・A.シンプソンとエドマンド・S.C.ウィーナーを共同編者として刊行された。1992年には CD-ROM版が発行された。1993年と 1997年に増補 2巻が刊行され,第3版刊行に向けての全面改訂作業が始まった。この作業の経過および第2版とその補遣はウェブサイトで公開されている。

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改訂新版 世界大百科事典 の解説

オックスフォード英語辞典 (オックスフォードえいごじてん)
The Oxford English Dictionary

現在までのところ最高最大の英語辞典。OEDあるいはNED(A New English Dictionary on Historical Principles)とも呼ばれる。企画は1858年に立てられ,H.コールリジ,F.J.ファーニバルが編集に当たるが,推進力になったのはマレーJames Augustus Henry Murray(1837-1915)である。79年に彼が編集主任となり,84年に第1巻を刊行,最終巻の第12巻刊行は1928年である。マレーは刊行半ばに他界し,あとをH.ブラッドリー,W.A.クレーギー,C.T.アニアンズらが受けついだ。この辞典の特色は,歴史的な立場に立って微細,綿密に用例を追うというもので,19世紀的な歴史主義の記念碑と言えよう。収録語数は41万語以上,用例は180万をこえる。33年に増補書目1巻が出版され,さらに20世紀の語彙,用例を網羅するためR.W.バーチフィールドを主幹に,増補が計画され,第1巻A~G(1972),第2巻H~N(1976),第3巻O~Scz(1982)が出版された。Seに始まる最終巻は86年に刊行された。この増補には,広くアメリカ英語や植民地英語,日本語にいたる外来語も,世界各国の情報網を通じて収録されているのが特色である。
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百科事典マイペディア の解説

オックスフォード英語辞典【オックスフォードえいごじてん】

オックスフォード大学出版局刊行の,最高最大の英語辞典。The Oxford English Dictionary(略称OED)。各語の語形とその語義を歴史的にさかのぼって用例をもって示し,辞典編集の規範といわれる。H.コールリジ,F.J.ファーニバル,J.A.H.マレーJames Augustus Henry Murrayらが1858年から準備にかかり,1884年に第1巻を刊行,約41万語を収録して1928年最終12巻を刊行した。1933年修正再刷として補遺1巻を加えた全13巻を出し,書名も〈A New English Dictionary on Historical Principles〉から現名に改めた。さらに約5万語からなる補遺4巻が1972年から1986年にかけて出版され,それらを統合したうえで新たに約5000語の新語を加えた改訂版が1989年に刊行されている。改訂版の補遺2巻が1994年に出されている。簡略版ともいうべきShorter Oxford Dictionary(SOD。2巻),Concise Oxford Dictionary(COD。1巻)が一般に普及している。

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世界大百科事典(旧版)内のオックスフォード英語辞典の言及

【辞書】より

…しかし,この大辞典の実現には幾多の障害があり,マレーJames Augustus Henry Murray(1837‐1915)が編集主幹となって第1分冊を刊行したのが1884年,その後3名の編集者を加え,本巻の完成をみたのは44年後の1928年であった。その後33年には本文12巻に補遺1巻を加え,《オックスフォード英語辞典》(OED)として揺るぎない地位を占めている。収録語数約42万,1150年以後の語はすべて収録し,16世紀以前については当時利用できる全作家の作品から用例を収集することを目標としたという。…

※「オックスフォード英語辞典」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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