オニグルミ(鬼胡桃)(読み)オニグルミ(英語表記)Juglans ailanthifolia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オニグルミ(鬼胡桃)」の意味・わかりやすい解説

オニグルミ(鬼胡桃)
オニグルミ
Juglans ailanthifolia

クルミ科の大高木で,日本各地の山地に広く自生する。また果樹として人家に植えることもある。高さ 20mに達し,互生する葉は大型の羽状複葉で長さ 30~40cm,小葉の数は5~8対ある。小葉は縁に鋸歯があり,若い葉では淡褐色の軟毛が密生している。春に葉の開く頃,長い緑色の尾状花序を垂らして多数の雄花がつき,雌花は枝の先端に数個が短い総状花序でつく。果実は径 3cmほどの球形で黄緑色に熟し,中に堅い核がある。核には独特の深い皺がある。核内には発達した子葉種子があり,脂肪に富んでいて食用となる。なお,菓子用などに使われるクルミはヨーロッパ産の別種テウチグルミ J. regiaで日本でも群馬,長野両県下などで栽培されている。

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